http://www.2ko2kora2ko6256.com シバジョーのブログ: 村上春樹先生の言葉 描写編

2018年6月23日土曜日

村上春樹先生の言葉 描写編



本日も村上春樹先生の言葉をいくつか紹介していこうと思います。


風景描写をどのように行うかの言葉
「風景描写のために、現場に行って写真撮影などの取材をする。それから写真に基づいて絵を描く。私はこういったやり方はしません。
現実的なものを全て取り去った後に、脳に浮かび上がった記憶だけを頼り、改めて情景を描写していきます。このようにして生み出した情景は、現実に存在しているもの以上に現実性を獲得することが出来ます。もちろん何度も何度も綿密に書き直す必要がありますが」
   出展 村上春樹ロングインタビュー 『考える人』

この方法で書いていくと、本当に現実を超えた現実を作品の中に生み出すことが出来るのです。しかし私はこの想像をして書いていくことを、まだ苦手としております。小説を書いていく際の鉄則として、「実在する場所や物は、実在のままに書かなければならない」と教えられ、それをずっと守ってきましたので、風景描写などでは、実際の街の情報を集め書いていくことが多いです。その中に架空のものを忍ばせたりはしていますが。
やっぱり実在するものをそのまま書いてしまっては、ちょっとつまらないですよね。


こちらも描写法を問われた時の言葉です。
「描写をすると足が止まる。文章と言うのは、もちろん意識的に足を止めなくてはいけないときもあるけど、そうじゃないときは休みなく前に進ませなければならない。心臓の鼓動と同じで休んじゃいけない。説明すると足が止まって、そうすると物語が止まってしまいます」
 
「ただし時には、意図して文章を止めて、徹底的に描写を行うこともあります。これは一つの重しなんです、会話とかニュートラルな文章だけですいすい物語が流れていくと、流れが強くなりすぎてしまう。滑ってしまう。だからある部分は歩を止めて、とことん具体的に描写する。でも、そこで描写されるのは重要なことであってはならない。本質的なことを描写してはいけない。そこで流れ的に必要だと感じたら徹底的に描写する。読み飛ばしてもいいけれど、じっくり読んでみるとそれなりに面白い。そういうふうになるのが理想的です」
   出展  村上春樹ロングインタビュー 『考える人』

どうですか、この言葉。私のブログには小説好きの方や、実際に小説を書かれている方も多くいますが、この言葉って凄く胸に響きませんか? 思わず頷いてしまいませんか?

ブロガーの皆さんだってそうですよね? ブログにも流れがありますし、読んでもらいたいペースもある。そして読者の印象には残らなくても、その記事の重しになる言葉を書いたりしますよね。


そして最後にこの言葉ですよ。

「(フィッシュジェラルドも)どうでもいいようなところを細々描写する。凄く美しい優れた描写だけど、物語的にはあまり意味は無い。だけどそういう部分がしっかりと重しになっている。」
 
 私は初めてこれを読んだ時に、救われた気持ちになりました。私も必要のないところを、細々と描写してしまうところがありますので、「あれも無駄ではなかったんだ」と思えました。

この言葉に、小説を書いている方はもちろんですが、ブロガーさんだって救われますよね。


  シバジョーのブログ
久し振りにカステラを食べました。名店のカステラではなくてスーパーに売っているカステラですけど。でもこれが凄く美味しかったんですよ。久し振りに食べたからでしょうか。
しっとりとしていて、ザラメも付いていて、濃いめに淹れたアールグレイに良く合いました。

皆さんはカステラにザラメが付いている方が好きですか?
それともザラメが付いてない方が好きですか?

時と場合によって違ってくるとは思いますが、私はどちらかと言うとザラメが付いている方が好きです。どちらかと言うとですけどね。


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