作品を書いていく上でけっこう苦労するのが登場人物の名前です。どんな名前を付けても、作品の内容自体がしっかりしていればいいのですが、関係者に「この主人公どうしてこんな名前にしたの」とほじくられると、くすぐったさが体中を駆け抜けていきます。
「どうしてこんな名前に」と聞かれたって、その理由を説明していくのが凄く恥ずかしいんですよ。
いくら一つの作品として仕上げていたとしても、元は私の頭の中で作られた妄想の中の登場人物ですから、その架空の一個人に対して真剣に付けた名前を、「どうして、どうして・理由は?」と聞かれることは、実家の机の中を覗かれるのと同じくらい、気味の悪さとくすぐったさを感じます。
ですから名前の理由を聞かれた時に、恥ずかしがることなく正々堂々と答えられる名前を付けようとするのですが、どこかツッコミどころのある名前しか思い浮かばないんですよね。
作品内容に合わせ過ぎた名前にしてしまうと予定調和感が強く出てしまい嫌ですし、逆に作品世界と遠すぎる名前も駄目なんですよ。極端な例を出すと、現代の恋愛小説を書いた場合に、高校生の主人公の名前が「権三郎」で、好きになる女性の名前が「おこと」では、おかしいでしょう。
そして普通過ぎる名前を付けた時には、「こんな名前では作品を動かして行く主人公としてふさわしくない。それなりのインパクトが必要」と言われたこともありますので、普通っぽすぎると、それはそれで文句をつけられてしまうんです。
ですから、作品世界に近すぎず遠すぎず、それでいて普通っぽさのない、作品を動かして行くだけの力のある名前。それでいて「どうしてこんな名前にしたの?」と、ツッコまれにくく、それなりにいい名前… これがなかなかに難しいんです。
赤ちゃんの年間名前ランキングを見て、都合良さそうな名前を付けてもいいのですが、主人公の名前をそこまで楽して決めてしまうと、何だか作品自体も軽いものになってしまう気がして嫌ですし。いや、でもここまで書いていて自分で気が付きました。私は完璧な名前を求めすぎているんですね。「何でこんな名前にしたの?」と聞かれることくらい気にしていては駄目なんですよ。「自分の子供と思って名付けました」これくらい言えるだけの気持ちで、架空の線を描く彼らの名前を決めていこう。
シバジョーのつぶやき
私はクレジットカードをあまり使わず現金で支払いをすますことが多いため、財布にすぐ小銭が溜まってしまいます。私は黒い長財布を持っているのですが、これに小銭が溜まるとみっともなく膨らんできて不格好で嫌になります。
札束で膨らんでいるならありがたいのですがね… 小銭ですからね…
そういえば昔付き合いのあった同年代の知人が、はち切れんばかりに財布を膨らませていて、私達と飲みに行く度にその財布を開き自慢を始めるんですよ。何の自慢だと思います?
キャバ嬢の名刺を私達に見せびらかしていくのです。「今度はあの店の子にも名刺もらっちゃったよ~」なんて自慢… その自慢が始まると、私たちはシーンと静まり返ってました。
「だから何?」状態です。
とにかく財布を膨らませているとろくなことがない、と言うつぶやきでした。
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