香水の見せる表情

　今日は香水の話をしようと思います。私は外出時には必ずと言っていいほど香水をつけますが、世界的に見ると日本人全体の香水の利用率はそれほど高くはないのです。その大きな理由としましては、海外の方が香水を好んでつけているというよりは、毎日お風呂に入らないことが習慣づいてしまっている人もいて、そういった人達が体臭をごまかすために頻繁に香水を利用しているため香水の使用量が高くなり、逆に私たち日本人は綺麗好きで大半の人が日々清潔にしているため、体臭を香水で誤魔化す必要がないことが一因のようです。そして日本人の香水利用率が低い理由としてもう一つ言われていることは、私達が派手な香りや、どぎつい華々しさの香りを好まず、無臭が一番と考える人が多いため、あえて香りを主張する香水をつけないということです。

                                             

　【香水とは】

香水は元々は薬用的・宗教的なものとして使われてきました。

香りを表すPerfumeはラテン語のPerFumum（煙によって立ち昇る）が語源とされていて、煙は香りとともに天に昇って行き、神のもとに届くと信じられていました。そして現代では、たしなみやファッションの一部として取り入れられるようになっています。その日の気分で香水を選び、その香りに合わせた服装を選ぶのも楽しいですよね。

 

　【香りの表情】

香水は商品によって「フローラル」や「オリエント」など、さまざまな顔を持っていますが、実はそれだけではなく１本の香水の中にも違う表情、香りがあることをご存知ですか？

香水は時間の経過により、どんどん香りを変えていくのです。香水を肌になじませた時の香りが長時間続くことがない理由は、揮発する時間が異なる芳香物質が多種使われているためで、香りの表情はこれら三段階に分けられています。

①    トップノート・・・10分程度。香水やフレグランスの最初に香る香りの事です。沸点が低い香料を中心とした香りです。これらは勢いよく揮発するため、華やかで印象深い香りではありますが、長く続くことはありません。

②    ミドルノート・・・３時間程度。多くの香水やフレグランスで、香りの芯になる部分がこのミドルノートです。香水の市場では、購入者が惹かれやすいようトップノートに力を入れるのが当然となっていますが、実はこのミドルノートこそが、その商品の出来を決める部分であります。

③    ラストノート・・・１２時間程度。ミドルノートが時間とともにゆっくりと薄らいでいき、その後に余韻を持つ重い香りが続きます。それをラストノートと言い、沸点が高い香料を中心とした香りです。ここの設計もしっかりとしておかないと、香水が薄っぺらい香りになってしまうため調香時には神経を使うようです。

 

このように一つの香水でも時間によって違う表情を見せてくれるのです。そして「香水のトリック」と言われていることがありまして、それは全く同じ香水を同じ時間に使用したとしても、その香水を使う人により香りは異なって表れてしまいます。

香水は繊細な商品のため、使用する人の体温や体臭、肌のバランスによって香り方が違ってくるのです。そして男性の方が脂分が多いため、女性よりも香水が肌に馴染み、より効果を発揮するのです。

 

【肌と香水の関係】

・乾燥肌よりは、オイリー肌の方が香りが持続する

・体温は低い人より高い人の方が、香りは広がりやすい

・しっとり肌の人は香りが甘くなり、脂分の少ない肌の人は爽やかに香ります。

 

 

　　シバジョーのつぶやき

地元の友人から「たまには戻ってきて会わない？」と言われることがありますが、ここ数年帰れないでいます。交通費などで２万円近くかかり、その上食事代などを考えるとけっこうなものになってしまうのです。友人達に会いたい気持ちはあるのですが、一回の食事に２万５０００～３万円は痛い。それなら、今バリエーションの少なさに困っている冬服が何着も買えますからね。会ったらきっと楽しいのでしょうけど・・・二の足を踏んでしまう私がいます。